馬券を購入する方法のひとつとして、インターネットで馬券を購入する方法があります。
馬券は、競馬場や場外馬券売り場に設置されている発券機で購入するイメージがありますが、それ以外にも電話やインターネットを用いて馬券を購入することも可能です。
インターネット投票の即パットは2000年代にサービスを開始し、徐々にシェア率をあげ、近年は、馬券の総売上の7割を占めるほどです。
特に、2020年の2月に中国で見つかった、新型コロナウイルスの影響で、競馬が無観客開催となってからは、一気にインターネット投票の需要が増え、即パッドの入会が例年の5倍近く増加したほどです。
(参考 日刊スポーツ JRA初の無観客競馬は大健闘、即PAT加入が激増 https://p.nikkansports.com/goku-uma/news/article.zpl?topic_id=1&id=202003010000886&year=2020&month=03&day=01)
インターネット投票を用いれば、競馬場や場外馬券売り場に足を運ばなくても、自宅や外出先からも馬券を購入でき、また、誰もが持っているであろうスマートフォンで、簡単操作で馬券を購入できることから、多くの人がインターネット投票を支持することとなりました。
ところで、インターネット投票にはA-patと即パットの2種類が存在するのをご存じでしょうか。
インターネット投票の申し込みをする際、名称だけは聞いたことがあるという方も多いかもしれません。
どちらもネットで馬券を購入できるのですが、少しだけルールが異なる点があるのです。
今回は、A-patと即パットの違いを何点か、紹介していきます。
A-patも即パットもJRAが導入しているインターネットサービスであるIPATのサービスの一種です。
IPATはインターネットを用いて、馬券を購入したり、情報を収集できるJRAのサービスです。
どちらも、独立したサービスではなく、あくまでもIPATのコンテンツの一部なのです。
しかしながら、IPATを導入するほとんどの人はインターネット上で馬券を購入することをメインに考えられており、即パットもA-patもそれぞれが独自のサービスのように感じますが、実際はIPATの中のコンテンツの一種であるのです。
インターネット投票はお手持ちの銀行口座と連携して、馬券を開設したA-pat・即パットの口座に入出金し、入出金した金額内で馬券を購入するシステムです。
この銀行口座は手元にある口座であれば、何でもいいというわけではありません。
A-pat・即パットともにJRAが指定している口座でないと、利用することができないのです。
この指定された銀行口座がA-patと即パットで違ってきます。
A-patの場合は
◆郵送口座開設
みずほ銀行
三井住友銀行
三菱東京UFJ銀行
りそな銀行
東邦銀行
◆店頭口座開設
第四銀行
広島銀行
福岡銀行
北洋銀行
と、指定されています。
郵送で口座を開設する場合は全て都市銀行となっており、逆に、店頭で口座開設する銀行は地方銀行となっています。
また、手数料も発生します。郵送口座開設の場合は無料ですが、店頭口座開設の場合は、第四銀行、広島銀行、北洋銀行は1000円+消費税が、福岡銀行の場合は700円+消費税が発生します。
なお、すでに上記の銀行口座を開設していたとしても、A-patで利用する場合は、A-pat専用口座として、開設するため、新たに口座を開設しなくてはいけません。
例えば、三井住友銀行をすでに持っているから、それをA-patの口座として利用することはできないのです。
次に即パットを見てみましょう。
即パットで対応している銀行は下記の9つの銀行です。
ジャパンネット銀行
楽天銀行
三井住友銀行
三菱東京UFJ銀行
住信SBIネット銀行
ゆうちょ銀行
りそな銀行
埼玉りそな銀行
auじぶん銀行
です。
都市銀行から、ネット銀行の大手、ほとんどの人が解説しているゆうちょ銀行と、幅広く対応しています。
また、A-patと違い、上記の銀行口座を持っていたら、その口座をそのままJRAの即パットの入出金口座として利用できます。
A-patと即パットは、申し込みをしてから、実際にインターネット投票を行えるまでの日数が違います。
A-patの場合は、インターネット、もしくは電話で申し込みを行い、書類が到着してから、必要事項を記入し、JRA宛に郵送、その後に送られてくる利用開始のご案内に従って、初めてインターネット投票を行えます。
一連の手順にかかる日数が2~4か月といわれています。
つまり、A-patを利用するまでに2~4か月ほどかかるわけです。
次に、即パットを見てみましょう。
即パットはその名称の通り、その日にインターネット投票が利用できます。
即パットは、銀行口座にもよりますが、インターネットでの申し込みが基本になります。パソコン・スマートフォンから申し込むことができます。
先ほど紹介した9つの銀行口座のいずれかを持っている場合はこちらのサイトから、即パットと連携したい銀行口座のページに飛んで、必要事項を記入すれば、会員番号やパスワードが記入されたメールが送られてきます。
即パットのログインページにて、会員番号やパスワードを入力し、ログインすれば、即インターネット投票をご利用できます。
即パット口座開設に必要な銀行口座持っていない場合は、銀行口座の開設が必要になりますが、指定銀行口座さえ持っていればその日のうちにインターネット投票ができるのです。
A-patも即パットも、登録した銀行口座の残高から、JRAの口座に一時的に入金し、入金した金額内で馬券を購入できます。
購入した馬券が的中したら、JRAの口座に払い戻しが振り込まれ、手動で出金、もしくは、出金期限を迎えた時に、JRAの口座から、登録した銀行口座にお金が振り込まれます。
この、入出金するタイミングがA-patと即パットで変わります。
最初に、即パットから見ていくと、即パットは特に入出金の規制がなく、即パットにログインできる期間内はいつでも入出金を行えます。
それに対して、A-patは入出金の規制期間(ロック期間)が設けられています。
規制期間は、登録した銀行によって微妙に変わってきますが、一律しているのは、JRAのレースが開催する土日は終日、一切の入出金ができないのです。
そのため、JRAのレースが開催される前日(多くの銀行は金曜日の夜9時からロック期間を設けています。)までに、銀行口座からJRAの口座に入金していないといけません。
また、A-patの場合は、馬券で負けてしまって残高がカラになったとしても、土日は入金することができないのです。
即パットの場合は残金がカラになったとしても、指定銀行にお金さえあれば、入金手続きを行うことができますが、A-patの場合は、予め多くの資金を入金していたほうがよいのです。
地方競馬の発売日も変わってきます。
A-patはJRAが開催される土日の地方競馬のレース、JRAの3日間開催の日に開催される地方競馬のレース、JBC開催日のみ購入できることになっています。
非常に分かりづらいのですが、A-patの場合は、JRAのレースが開催されている日と時間帯は地方競馬も購入できます。
A-patの場合は、JRAのレースが開催される、つまり、口座のロック期間内に開催される地方競馬は購入でき、それ以外の日の開催レースは購入できないのです。
近年、地方交流重賞が開催されがちな、水曜日のレースは、即パットであれば購入できますが、A-patでは購入できないのです。
次に、即パットの場合は、基本的に「火・水・木・土・日」に馬券を購入することができます。
月曜日が祝日の場合は、月曜日は馬券を購入できる代わりに、火曜日が購入できなくなります。
また、数か月に一回、3日~5日ほど続いて、馬券が購入できない日があります。
また、地方競馬の中でも、ばんえい競馬のみ、即パットで購入することはできません。
地方競馬の場合は、レースが開催されている週でも、即パットで購入できない日が存在するため、いささか不便な点はありますが、A-patよりは購入できる日は多いですね。
それでも、レース予想を行う前に、事前に即パットで馬券を購入できるのかを確かめたほうが良いでしょう。
一通り、A-patと即パットの違いを説明しました。
一連の違いを見たら、即パットのほうが優れている面が多く、A-patの利点はほとんどないように思えます。
しかし、A-patが即パットに優れている点がひとつだけあるのです。
それは、入出金のロック期間を設けているため、想定外の支出を抑えることができる点でしょう。
馬券は負けが続いて熱くなると、ついつい取り返したくなる心理になることがあり、想定外の支出を使うこともあります。
不思議なもので、そういうときほど、負けてしまいがちなのがギャンブルの側面なのです。
即パットの場合は、銀行口座内にお金があればいつでも入金できるため、必要以上に馬券に投資することができますが、A-patの場合は、ロック期間のために、想定内の金額でしか馬券を購入できません。
負けがかさむと、つい熱くなって、生活費を削ってまで馬券を購入しがちな人は、あえてA-patを選択するのもアリかもしれません。
A-patと即パットの違いは以上になります。
総合的に見ても、即パットのほうが優れていることが分かりましたね。
どうして即パットがA-pat以上に優れているのかというと、即パットがA-patの改良版だからです。
元々はA-patのほうが先にサービスを配信しましたが、A-patの様々な課題を試行錯誤して、できたのが即パットなのです。
そのため、インターネット投票を申し込む際は、A-patよりも即パットのほうが使い勝手の良いツールとなっています。
ほとんどの面においては即パットのほうが優れているため、インターネット投票を利用したいという方は即パットの加入を継承します。
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