かつてはTVCMでも頻繁に見かけた「ダービースタリオン」。近年はスマホゲームとしても拡大を続け、スマホ上の広告を目にする機会も増えたのではないでしょうか。
競馬好きのなかでは当たり前に愛され、また著名な競馬関係者も、同作品がきっかけで競馬界入りを決めるなど、多くの人に影響を与えた競馬ゲームの金字塔。
この記事では過去のシリーズや特徴、ハード別のおすすめタイトルを紹介していきます。
ダービースタリオンとは?ウイニングポストとの違い
競馬ファンでなくともお馴染み、ウイニングポストと双璧をなすタイトルといって差し支えないでしょう。
開発は「株式会社パリティビット」。馬主でもある園部博之さんも有名ですね。
※持ち馬にバランスオブゲーム、アブソリュートなど
配合、生産、調教、レースへの出走を重ね、自分だけの競走馬を育て上げる。
引退した競走馬は、血統を引き継ぎ、新たな世代へ夢を託すことも。
このような流れでゲームは進みます。
冒頭で触れたウイニングポストとの違いについて、
ウイニングポストの目標は、馬主、生産者としての名声を得る「牧場経営シミュレーション」
これに対しダービースタリオンは
自家生産の血統で最強馬を作ること
にそれぞれ主眼が置かれているように感じます。
ダービースタリオンの過去作一覧
・ベスト競馬 ダービースタリオン(1991年)FC
記念すべき第一作。開発者である園部氏は、当初「オーナーブリーダー」というタイトルを考えていたが、ユーザーの分かりやすさ等を考慮した結果、現タイトルに落ち着いたとのこと。
選べる厩舎は美浦のみ、関西のG1が一部しかないなど、データ容量の問題もあったのかもしれません。
血統に関しては複雑さはなく、「インブリード」の概念のみが存在。実在馬の系統が、実際と異なる大系統に変更されるなど、配合は初心者に優しい配慮がなされていました。
出走可能な全G1レースを制覇することでエンディングを迎えます。
・ダービースタリオン 全国版(1992年)FC
タイトルの通り、所属厩舎・出走可能レースも東西自由に全国から選べるようになりました。とはいえ、全G1の中に牝馬限定レースは含まれず。またサンデーサイレンスも不在など、時代を感じます。初代含め、序盤の金銭面のやりくりが鬼門とされています。
最初期の作品を現在プレーするうえで最大の喜びといえば、やはり過去の血統で大レースを制することではないでしょうか。ハイセイコーやマルゼンスキー、シービークロスにキタノカチドキ。
オールドファン垂涎の血統表。コアなファンにはたまらないですね
・ダービースタリオンⅡ(1994年)SFC
好きな条件でレースができる「ブリーダーズカップ」(以下BC)が初登場。これ以後、公式BCなども開催され、所謂「ダビスタブーム」が始まっていきます。
「ダビスタ名人」なるプレーヤーも登場し、横井顕氏のシルバイオーを打倒することが、多くのプレーヤーの目標ともなりました。
配合理論では「ニックス」の概念が登場し、牝馬の所有も可能となりました。
・ダービースタリオンⅢ(1995年)SFC
厩舎のおまかせ調教や、東西4場以外への出走、功労馬など、現在の形に近い肉付きが行われた作品。国内累計出荷本数は120万本を記録するなど、バブル景気やモノの時代と相まって、まさに隆盛を極めました。
上記ダービースタリオンⅡのBC用コードも使用可能で、ユーザー自慢の競走馬が作品を越えて激突しました。
ダビスタⅢにおいてもダビスタ名人は健在で、徳田雅哉氏のサイキョウクラウドはまさしく最強の呼び声が高いです。
・ダービースタリオン96(1996年)SFC
配合理論に「面白い配合」が登場しました。ニックスやインブリードとも併用可能な概念のため、血統構築の難易度が少しずつ上がり始めた作品ですね。
引き続きBCではダビスタⅡ、ダビスタⅢのコードが使用可能となっています。
また、今作からライバル馬・騎手が実名で登場していますが、これについては正式な許可を得ていなかったようで、階層付けされた騎手クラブからは特に大きな反発がありました。発売元のアスキーは日本騎手クラブへの謝罪広告を新聞に掲載するなど、大事に発展してしまいました。
ともあれ作品自体は90万本を越える大ヒット。ダビスタ人気を不動のものとしています。
・ダービースタリオン(1997年)PS,SS
長いSFC時代を経て、初となるPS・SS(セガサターン)でのリリース。
配合理論には「ニトロ理論」が登場。別名「花火理論」「七光り理論」とも呼ばれ、同じ種類のインブリード効果を持つ血統が複数入った配合により、インブリード効果を爆発的に高めるものです。最強馬生産には欠かせない理論ですが、ゲーム内のライバル馬はそこまでしなくても勝てるようになります。一方、セガサターン版では「見事な配合」「考えた配合」が登場。
同時期にダビスタ専門雑誌「ダビスタマガジン」も刊行。誌上BCの開催などでメディアも含め大いに盛り上がり、全国のユーザーによって数々の名馬が誕生しました。
・ダービースタリオン99(1999年)PS
「みんなでキュッキュ!」という、優香さん出演のCMを記憶している方もいるかもしれません。
GBAやDSといった携行ゲームとさして変わらない滑らかなグラフィック、強く育てライバルを打倒するシンプルなゲームシステム、複雑な配合理論でのめり込む下地もあり、初心者~上級者まで幅広く親しまれました。
この作品から、根性によって大逃げとマクリが可能になりました。希代の名馬、サイレンススズカの影響でしょうか。
・ダービースタリオン64(2001年)Nintendo64
初のニンテンドー64でのリリースということもあり、未だにプレイすることがあるという投稿も見られます。ファンの多い作品ですね。
ZELという能力の「蓋」の概念が出ますが、これの打開にユーザーは腐心することになりました。
とはいえ、愛馬のステータスに関するコメントが特定し易かったこと、配合・脚質が広く選べたことによって64の人気は根強く、また以降の作品では、より複雑化していき、ステータスによる選別作業に時間がかかることになります。
・ダービースタリオンアドバンス(2002年)GBA
ダビスタが携帯ゲーム機で遊べるようになった、画期的な作品。
調教をスキップできるのは、多くのユーザーにとってうれしいですね。基本的に逃げ先行が圧倒的に有利なつくりになっており、追い込み馬こそが最強という方にはあまり向いていないでしょう。
前述した能力を判断するコメントがランダムになったことで、育成の難度が上がったといえますね。
・ダービースタリオン04 (2004年)PS2
媒体がPS2になったことで、ビジュアルや容量、スムースな動作などのクオリティが大きく向上しています。レースシーンのカメラワークなども一新され、よりリアルの中継に近づきます。
一方でユーザーからは動作の遅さを指摘され、「調教・レースとも時間がかかりすぎる」と、長期間のプレイを見込んでいるヘビーユーザーからするとかなり歯がゆさがあったようです。
自家製種牡馬を使ったダービー親子制覇時の限定ムービーなど、広く遊べる要素がちりばめられている印象ですね。
・ダービースタリオンP (2006年)PSP
リアルでのディープインパクト登場の影響もあってか、レースバランスが修正され、逃げ先行に比べ中段以降からの勝率が高まりました。
一方で動作の遅さは引き続き指摘され、また、思っていた動作をしないUIの不便さも不満が出ていました。
携帯してプレイできる点、調教シーンをカットできる点は引き続き高評価のようです。
・ダービースタリオンDS (2008年) ニンテンドーDS
wifi通信による「インターレース」機能が実装。セリで購入した馬でも、調教なしに登録➡レースに参加可能という、ライトユーザー向けの通信対戦が可能になりました(2012年3月で終了)
前が詰まる危険性はあるものの、圧倒的に追い込みが有利な仕様となっており、ある程度勝ちパターンが決まっています。ディープインパクトやハーツクライ等、アツい時代の猛者も続々登場します。
・ダービースタリオンGOLD (2014年) ニンテンドー3DS
早期購入特典として、ダービースタリオンOLD(オールド)が配信されました。80年代後期の懐かしの名馬たちが登場します。
本作より、ブリーダーズカップが廃止され、前作より始まったインターレースに通信対戦が一本化されました。また、3DSということで立体的なレース映像も楽しめます。調教ではポリトラックも選べるようになるなど、ハードの品質向上に従い、広がりを見せています。
放牧がないため、調教の難易度が上がり、調教師任せにしてレースは自分で選ぶというスタイルが多く見られるなど、一部では本物の馬主シミュレーションらしくなったといえますね。
・ダービースタリオン (2020年冬 発売予定) ニンテンドーSwitch
据え置き型としては6年ぶりとなる、ダビスタの新作が「Nintendo Direct mini ソフトメーカー ラインナップ2020.8」にて開発中であると明かされました。
もちろん最新20年度のレーシングプログラムに対応。
ライトユーザー向けのチュートリアル機能も新要素を加えて登場。
育てた愛馬をアップロードして、全国のユーザーとブリーダーズカップで対戦も!
今冬発売予定です!6年ぶりの新作、初のニンテンドースイッチ。わくわくしますね!
【ゲーム機別】おすすめダービースタリオンをご紹介
ニンテンドーDS、3DS | ニンテンドーSwitch | 据え置き型ハード |
ダービースタリオンDS | 20年冬発売予定 | ダービースタリオン96 ダービースタリオン99 |
ニンテンドー3DSでプレイ可能なソフトは二種ありますが、評判を鑑みるとDS版が総合的におすすめです。BCなど、ユーザー間の対戦を希望の方は、現役ユーザーの多い3DSをおすすめします。
据え置き型ハードは最後の作品が発売されて久しいですが、やはりユーザー数が最も多かったダビスタ96,ダビスタ99でしょう。ダビスタ永遠のテーマである、最強馬育成を目指して、ひたむきに励みましょう。
気になるタイトルはありましたか?
ダービースタリオンを未プレイであれば、ぜひ一度はお試しいただきたいタイトルがたくさんあります。身近なハードから、おすすめ作品をプレイしてみてはいかがでしょうか?
こちらの記事もおすすめ
>> PCで遊べるおすすめ競馬ゲーム5選!無料もあります